葬式 |アメリカの治安と防犯

2014-04-17更新

葬式

親しくしている方、その連れあい、または子供が亡くなることにぶつかった場合、通夜、葬式、埋葬という一連の行事にどうかかわるかは、日常の親密度で考えてください。日本のように義理でということがない国ゆえ、よほど親しい間柄でない限り、日本流に出ていくのはかえっておかしいと思います。人の死には、ことのほか宗教がかかわってくるので、私たちにはよくわからないことがいっぱいです。以下の点に注意し、当事者の意向を必ず確かめて、行動に移してください。(1)お通夜wakeとかviewingと呼ばれます。アメリカでは、遺体は家に持ち込めませんから、葬儀屋(funeralhome)で行なわれます。本人の遺言でもない限り、普通はお棺が開かれていて、死人は美しく死化粧をされ、あたかも生きているごとくです。(2)葬儀(funeral)一亡くなった方の属する教会で行なわれます。土葬が普通のアメリカでは、墓地が遠隔の地でない限り、会葬者がそのまま教会から各自の車を連ねて埋葬(burial)の場所に行き、そこでまた儀式があります。近親者でない私たちは、出るとしても教会の儀式に出るぐらいまでがよいと思います。(3)服装一日本のように定まった喪服というものはありません。友人という立場なら男性はスーツ(黒ではなく、ビジネススーツ着用)、女性はやや控えめなワンピースでもスーツでもかまいません。色の制約はありませんし、喪章もありません。(4)お悔やみ状(sympathycard)-いろいろな文章が書かれたものが市販されているので、そのなかから選びます。母上を亡くされた方用、ご主人を亡くされた方用と、さまざまに用意されています。なお日本へも、何はともあれ、一筆添え書きして、これをお出しすることに私はしています。在米の日本人の日本の家族に不幸のあった場合、お香典など日本流に出すのはかえって迷惑をかけます。このカードで十分です。(5)香典一一日本のように香典を包んで葬儀に持っていくということはしません。みんな手ぶらです。ただ、聞くところによるとカソリックのうち、イタリア系の方は香典に似た習慣があり、現金なりチェックを送るそうです。(6)追悼ミサカード(masscard)-私の母が亡くなったとき、カソリックの友人に、あなたのお母さんにミサを行ないたいので名前を教えてくれといわれました。後日、その友人の属する教会のカードが送られてきました。カードには、私の母の名、ミサの回数、ミサのために寄付をした友人の名が記されていました。このように、カソリックでは追悼ミサを、亡くなったときばかりでなく、月の命日とか、兄弟が寄ったときとか、しばしば行ないます。香典を出さないと気のすまぬ方は、相手がカソリックなら、この方法が喜ばれると思います。(7)お‘晦やみの花(condolenceflowers)-亡くなった方が親しくて、お花を供えたいときは、通夜が行なわれる葬儀屋か、葬儀の行なわれる教会に花屋から届けてもらいます。遺族の方と親しければ、その方を慰めるお花を自宅に花屋(florist)から届けてもらいます。花屋にあるカードに、"Withmyheartfeltsympathyonthelossofyourmother."(お母様の逝去を心よりお悔やみ申し上げます)のように記入し、花に添えてもらいます。こうした花は日本のように白か、せいぜい黄色の花ではなく、気持ちを引き立てるように、きれいな色の花がいろいろと入れてあります。なお、ユダヤ教の方にはお花を贈ってはいけません。お花は喜びのシンボルだからです。(8)寄付(donation)-死亡のお知らせのなかに、生前から本人が寄付集めに協力していた団体とか、あるいはがんで亡くなったのならがん協会(AmericanCancerSociety)、アルツハイマー病で亡くなったのならアルツハイマー協会(Alzheimer'sAssociation)といった具合に、遺族が故人の病気に関係する団体を選び、その団体への寄付を要望する旨が書かれてくることがあります。この要望に応えて寄付をすると名前が遺族に通知され、遺族からの礼状が届きます。日本でも香典返しのかわりに寄付をすることがありますが、香典のないこの国では、実質的にはこうした寄付が、亡くなった方への香典といえるようです。(9)返礼一品物でお返しはしませんが、必ず礼状を出します。これはお悔やみ状をくださっただけの方にも出します。礼状は市販のものがあります。アメリカ人は身内に不幸のあった年でも、クリスマスカードは出しますので念のため。以上、最も一般的なキリスト教の冠婚葬祭を参考に書きました。別の宗教や、キリスト教でも特殊な宗派では、あてはまらないこともあると思います。ともかく、当事者に問い合わせることをお忘れなく。